ウェビナーによる新たなリード創出の仕組みを構築。顧客分析でペルソナが明確になりました。
株式会社ロゼッタ
デジタルマーケティングマネージャー 佐藤様
- マーケティング
- インサイドセールス
- FORCAS
自動翻訳の先駆者として、2004年から自動翻訳ツールを世に送り出してきた株式会社ロゼッタ。ビジネス領域で最大95%の精度を実現したプロ翻訳者レベルの自動翻訳ツール「T-4OO」を中心に、さまざまなニーズに応える製品を開発しています。そんな同社はCOVID-19の影響をきっかけに、戦略的なマーケティングを行うために、FORCASを導入。メールやウェビナーなどデジタルを活用し、潜在顧客の開拓、受注に至っています。具体的にどのように活用されているのか、お話を伺いました。
- 導入の目的Purpose
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- 「画一的なアプローチ」からの脱却
- コロナ禍におけるウェビナーチャネルの立ち上げ
- 抱えていた課題Subject
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- 顧客課題に応じたアプローチができていない
- 優先的にアプローチすべき業界がわかっていない
- 導入効果Result
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- 顧客分析に基づきターゲット業界区分を特定
- ウェビナーの立ち上げに成功し、集客数が数倍に
- インサイドセールスの業界と企業理解も深まっている
コロナ禍で課題が顕在化。ボトルネックは画一的なアプローチ
―佐藤様のお役回りを教えてください。
これまでインサイドセールスチームの改革を進めてきました。具体的には、Salesforceやダッシュボードを使った施策の管理やKPI設定、メンバーのコール内容の確認や適切なアプローチができているかの確認など、手がける範囲は多岐にわたっています。
また、2021年3月からはウェビナーの企画・運営や動画ナーチャリング施策も実施。見込み顧客を獲得するためのマーケティング活動から、インサイドセールスのオペレーションまで見ています。
―FORCASを導入する以前は、どのような課題があったのでしょうか。
もともと私は、経営企画に配属予定だったのですが、インサイドセールスを変革したいという会社の意向を受けて、現職となりました。実際に営業活動を見てみると、トークスクリプトのテンプレートが作られていて、インサイドセールスというよりはテレアポに近い状態だったんですね。
というのも、ロゼッタはプロダクトが強く競合も少なかったため、プレゼン機会さえもらえれば受注につながっていたからです。ただ、徐々に市場環境も変わり、お客様のペインを丁寧にヒアリングしないと受注しづらくなっていました。
そこで、まずはSalesforceでレポートを作成したりデータを分析したりと、少しずつデータを見られる組織に変えていきました。すると、営業の即失注率が減少し、受注率も徐々に上がっていったんです。
ただ、数ヶ月はそれで良かったのですが、コロナ禍で本質的な課題が顕在化しました。リード数はあっても、汎用的なトークスクリプトでは適切なアプローチにはつながらないし、そもそも電話がつながらずコンタクトがつくれなくなりました。
ボトルネックだったのは「画一的なアプローチ」。そこから脱却するためには、業界ごとに異なる課題を持つお客様に対して適切なアプローチをする必要があります。どうすればそれが実現できるのか、今あるリードをもっと分析するにはどうしたらいいのかを考えるようになりました。
そうして課題の解像度を上げながら、最適なツールを探すために「マーケティング」「BtoB」「顧客に刺さる」というキーワードで検索した結果、たどり着いたのがFORCASだったのです。
業界別に顧客課題を捉え、トークやメールに深みを持たせたかった
―FORCASのどのようなところに魅力を感じていただけたのでしょうか。
まず、どの業界のどんな企業群の受注が多いのかが一目でわかるだけでも価値があると思いました。それがわかれば、アプローチすべき企業が可視化されますよね。
それからシナリオも魅力的で、たとえば「海外進出している」「DXを推進している」「新卒募集人数●人以上」と細かく絞れるので、トークスクリプトやメール内容、またウェビナーの企画などに深みが出ると思いました。
たとえば、「売り上げ1,000億円以上の企業」と言われてもトーク内容があまり想像できませんが、「売り上げ1,000億円以上」かつ「中国に進出している」企業といった具合に、シナリオを組み合わせていくと解像度が上がります。
これは導入すればかなり価値があるとすぐにわかったので、稟議を通すために手作業で業界やシナリオを組み合わせる“擬似FORCAS”を実践しました。
そうして弾き出した組み合わせに該当する企業群にメールを送ったところ、かなり高い成果が出たんですね。その実績が大きな説得材料となり、FORCASの導入に至りました。
ウェビナーのペルソナ作りに活用し大きな成果
―FORCASの具体的な活用方法を教えてください。
一番活用しているのは、ウェビナーでのペルソナ作りです。2021年3月から6月までに約40のウェビナーの企画を立てたのですが、FORCASを活用してかなり細かくペルソナを作成したことで、大きな効果につながっています。
たとえば、「上場を機に、IR情報をいち早く英語化して発信したいと考えている企業」をペルソナに設定して集客すると、ウェビナーからの商談化率が圧倒的に高くなるんです。
実際、FORCASを使う前はウェビナーを開催しても10名程度の集客だったのが、現在では数倍になり、先日はついに200名を超えるウェビナーもありました。
また、FORCASのデータをSalesforceに自動連携させているので、インサイドセールスのメンバーはそのデータを見て、業界把握と企業理解に役立てています。企業のサイトからでは把握できない情報も瞬時に把握でき、インサイドセールスに限らずですが業務効率が非常に高まりました。お客様に架電する前に顧客のインテントを想定できるようになり提案の幅も広がっています。
―ペルソナは、業界や規模、シナリオなどを掛け合わせて作ったのでしょうか。
そうです。「欧州に進出」「中国に進出」「上場」などのシナリオと、「医療機器」「食品加工」といった業界区分の組み合わせが無数にできるので、さまざまなキーワードを掛け合わせた上で、商談情報や受注分析を見ながら仮説を立てています。
まだ始まったばかりですが、単純に「音声翻訳ができます」といった製品売りの営業活動から、業界の課題やペルソナのニーズに基づいた営業活動に変化しつつありますし、架電前のプロセスを変えたことで、即失注もほぼなくなりました。
戦略的なマーケティングにFORCASは不可欠
―他に、FORCASがお役に立てている点があれば教えてください。
顧客分析のダッシュボード機能がいいですね。リードや過去受注企業のリストをFORCASに連携しています。たとえば、ウェビナーのペルソナを作る際、そのペルソナとなる業界や企業がどれくらいあるかがFORCASで瞬時にわかり、該当する企業のリードや過去受注実績の有無までひと目でわかります。
すると、仮説から作ったペルソナは正しいのか、それともニッチすぎるのかが理解できます。リード数や過去商談数と照らすことで、実績が十分にある手堅い企画なのか、ホワイトスペースを狙った挑戦的な企画なのかも明確になります。これはFORCASがなかったら実現できなかったと思っています。
―ありがとうございます。最後に、FORCASに対する今後の期待を教えてください。
FORCASは、マーケティング活動に絶対に必要なツールで、これがないと適切な戦略を立てられません。だから、これからもずっと使い続けたいと思っています。
今後の活用としては、NewsPicksの記事が紐づいていて企業分析もしやすい『FORCAS Sales』も近いうちに連携させたいと考えています。加えて、仮説から作ったペルソナが本当に正しいかを試すときに、ユーザベースグループ会社のMIMIRのサービスも活用できればいいなと思っています。
そうしてウェビナーの解像度を上げ、より効率的・効果的な営業活動を当たり前にして、必要なお客様に必要な価値を届けていきたいです。
- 社名
- 株式会社ロゼッタ
- 事業内容
- 自動翻訳|超高精度AI自動翻訳の開発・運営
- 従業員数
- 社員数254名(うち正社員220名)(グループ/2021年2月28日現在)